ストーリー
出会い
大学一年生の夏休み、空木恭平は母方の実家へと帰省する。
きっかけは世話になった駄菓子屋の店主、本原のばあさんの訃報。
懐かしい店先に赴くと、中から物音が。そこにいたのは見知らぬ少女だった。
危うく警察を呼ばれそうになる恭平だったが、少女からあるお願いをされる。それは“無くしたビー玉を一緒に探すこと”だった。少女の名前は織原真琴。
恭平は真琴の勢いに押され、仕方なく探し物に付き合うことになってしまう。
村で起こる失踪事件
恭平が駅に降り立つと、遠くでサイレンがなっていることに気づく。
真琴とビー玉探しへ繰り出した恭平は、町の至る所で噂話を耳にする。
数日前、神社で遊んでいた女の子が突然いなくなってしまったらしい。
警察や消防は「失踪事件」として捜査中とのことだが、以前にも似たような事件があったらしく、町の年寄り連中の間では「神隠し」の噂も。
馬鹿げた話だと思う一方で、恭平は忘れていた“ある記憶”を思い出すことになる。
記憶の中の少女
失踪事件の噂を耳にした恭平の脳裏に、ふと幼い頃の記憶が蘇る。12年前のお祭りの夜、恭平の目の前から姿を消した女の子がいた。喧嘩別れをしたようだが、はっきりとしたことは思い出せないでいる。
家族に話を聞いてみるも、それらしい情報は得られない。この町を訪れるまで忘れていたはずなのに、なぜだか無性に気になってしまう。恭平はビー玉探しをしながら、12年前の女の子についての記憶を取り戻そうとする。