あらすじ

今よりも少し未来。深海特殊施設「マグ・メル」は、人類の存亡を脅かすパンデミックを食い止めるため、人ならざる存在・亜人種を秘密裏に研究する、最後の砦だった。

だが、ある満月の夜。メインコンピューターが何者かにクラックされ、閉じ込められていた人狼たちが解き放たれる。施設のスタッフは全員消息を絶ち、マグ・メルは歴史の闇へと葬られた。

――そして、10年後。
ある理由から一時的に自分の過去を失っている主人公は司令官サミーの密命を受け、シミュレーション装置を介し「マグ・メルで発生した人狼事件」へと潜入する。真相を暴き、失われた研究データを取り戻すため、主人公は何度も惨劇を繰り返し体験しなければならない。

やがて主人公は知ることになる。脱走した三匹の人狼――リュカ、シド、ナブーが抱えていた絶望と怒りを。そして、水槽に囚われた人魚、ゼロナナと人類が交わした約束を。

「人狼と戦う力を授けるかわりに、私を故郷の青い海へ帰してほしい――」

人類と人狼の、そして人魚の思惑が絡み合う深海の迷宮。
果たして主人公は、終わりなき惨劇のループを断ち切れるのか――?

(2025/10/01公開)